たんぱく質など豊富な栄養を含み、菓子や料理などに広く用いられる「お豆」。甘納豆などの菓子は贈答用としても喜ばれ、茶請けとして食べたことのある方は多いでしょう。そんな甘納豆の専門店として、創業より約65年もの歴史を持つ銀座鈴屋。お豆のグラッセ「銀座六花 6種セット」は、甘く美味しい、そして食卓を彩る美しいパッケージデザインとなっています。
パッケージ紹介「銀座六花 6種セット」
和菓子としてイメージの強い甘納豆。しかし、この「銀座六花」はその常識を覆し、紅茶やお酒、あるいはヨーグルトなどの食品との組み合わせも提案されている商品です。甘納豆の専門店として、長く顧客ニーズを追求し続けてきた銀座鈴屋。６種のグラッセが詰合されたセットは、それぞれイメージに合ったパッケージデザインが施されています。
特徴的なのがカラーバリエーション。赤、ピンク、青、緑など…。色とりどりに鮮やかでありながら、どこか落ち着いた雰囲気を持つデザイン。各パッケージには美しい華のイラストも添えられています。例えば「大納言あずき」は赤に、「うぐいす」は緑にと、グラッセの印象に合ったカラーが選ばれているようです。
そして6種すべてのパッケージの入れられた箱には、パッケージに描かれた華のイラストが。いくつもの色が上手く調和されており、高級感を感じられます。
このパッケージ戦略に関する個人的見解
伝統ある甘納豆の専門店。しかし「銀座六花 6種セット」のパッケージは、年齢・性別を問わず見る人を楽しませてくれるでしょう。鮮やかなカラーと美しい華のイラストは、つい手にとって間近に見たくなってしまいます。これは“お豆”という食材を、より広く、多くの人々に美味しく味わってもらいたいという思いの現れではないでしょうか。
パッケージは四角い大きな箱の中に、6種のグラッセそれぞれが六角形のパッケージで分けられています。「銀座六花」という商品名と「六角形」というパッケージの形状にも共通点が感じられ、より親しみを感じられるような気がします。
このパッケージデザインについては、Twitterでも以下のように好評の声がたくさん挙がっています。
「おまめ?！甘納豆専門店(実在する)の銀座鈴屋さんの銀座六花シリーズのひとつ！うぐいすまめのうぐいすだよ?！箱がすーぱーきゃわたんなので六種集めたくなるよね！」（@_shika24）
「玉藻さんに頂いた銀座六花の緑大豆！ おいしい！ 味で選びましたが、パッケージもめちゃ好み！知らずに選んだけど、シリーズで一番好み。今年はツイてる予感！」（@Chizu_Yamamoto）
「銀座六花のやつ全部かわいい 買っちゃおうかな」（@jim_info）
お豆のグラッセでありながら、パッケージに描かれたのはお豆ではなく華のイラスト。その理由は、公式ホームページを読むと分かりました。
「花柄デザインのパッケージがテーブルの上を華やかに演出します。」
【銀座鈴屋 公式サイトより引用】
味を楽しむだけでなく、食卓に“彩り”を添えたい。この一文だけでも、本商品がグラッセという中身だけでなく、それを包み込んだパッケージにこだわりを持っていることが伺えます。確かにこのパッケージなら、皿などに移さなくてもそのまま置いておいて問題なさそうです。6つのパッケージを並べて「どうぞ」と言われたら、どれを選ぼうか迷ってしまうかもしれません。贈答用はもちろんですが、これなら自分用にもつい手が伸びてしまうのではないでしょうか。
このパッケージ戦略から学べること
今回のパッケージ戦略から、「気持ちがより伝わる贈答用パッケージアイディア」を学ぶことができます。
ご紹介した「銀座六花」は贈答用でも当然購入が可能で、贈答用の場合、２個、３個、４個、６個の４パターンで贈答できるようです。
組み合わせの例
http://suzuya.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=1914547&csid=0
ページ中ほどにある「贈答用のお箱例」
さらに、贈答用では、「銀座六花」のラインナップである「大納言あずき」「おおふくまめ」「緑大豆」「おたふく」「うぐいす」「とらまめ」の６つを自由に組み合わせることができるようです。
例えば、３個入りの箱で贈答する場合、「大納言あずき」「おおふくまめ」「緑大豆」の３つで組み合わせたり、「おたふく」「うぐいす」「とらまめ」の３つで組み合わせるなどです。まさに自由自在で、その組み合わせ数は膨大になります。
「贈答用に組み合わせることができる」という特長は「銀座六花」の商品特性ですが、パッケージデザインは、この特性を活かすアイディアに溢れています。
パッケージには「花」がデザインされていますが、それぞれ、花言葉があります。
大納言あずき：ダリアがデザイン。花言葉は「綺麗」
おおふくまめ：ソメイヨシノがデザイン。花言葉は「優れた美人」
緑大豆：シャクヤクがデザイン。花言葉は「思いやり」
おたふく：ヤグルマギクがデザイン。花言葉は「無邪気」
うぐいす：テッセンがデザイン。花言葉は「美しい心」
とらまめ：フクジュソウがデザイン。花言葉は「最上の愛情」
この花言葉をパッケージにデザインすることで、「花言葉の組み合わせ」により、贈答する相手に気持ちを伝えることができるようになります。まさに、「気持ちがより伝わるパッケージデザイン」と言えるのではないでしょうか？
例えば、大好きな彼女へのプレゼントなら、
うぐいす：テッセンがデザイン。花言葉は「美しい心」
とらまめ：フクジュソウがデザイン。花言葉は「最上の愛情」
の２つを組み合わせて、「美しい心で最上の愛をあなたに。」というようなメッセージを伝えることができます。
まさに商品特性とデザインがうまく融合していると言えます。
なお、花言葉だけでなく、誕生石などでも同じようなことができると思いますので、相手に気持ちを伝えるパッケージをデザインしたい場合は、参考にされてみてはいかがでしょうか？