パッケージデザインとイベント、そしてWEBを連動させたリピート購入を実現するパッケージ!

かわいいデザイン
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世の中にはクリスマスやバレンタインデーなど、年間を通じてさまざまなイベントがあります。そうしたタイミングでは、限定商品やパッケージデザインも多く見られ、楽しみにしているという方は少なくないはずです。

春は出会いと別れの季節。新学期や新入学、新社会人をはじめ、新たなスタートを切ったという方は多いでしょう。卵をシンボルとした「イースター」は、そんな春の訪れを祝うイベント。そして今回ご紹介する「とんがりコーン<焼きマヨネーズ味>イースターパッケージ」は、そんなイースターに合わせてパッケージがデザインされた限定商品です。

パッケージ紹介「とんがりコーン<焼きマヨネーズ味>イースターパッケージ」

「とんがりコーン」と言えば、ハウス食品の販売する人気のお菓子。六角柱の箱はお馴染みで、食べたことがあるという方は多いでしょう。「とんがりコーン<焼きマヨネーズ味>イースターパッケージ」は、2016年2月29日から全国で限定販売された商品。六角柱の箱はそのままですが、そのデザインはイースターのイメージ合わせた可愛らしいものとなっています。

パッケージ写真参考画像

パッケージデザインは全部で6種類。優しくて温かみのある色合いが特徴的です。いずれも「とんがりコーン」の商品名に重なって、イースターのシンボルである卵が描かれています。グリーン、ブルー、ピンク、パープルなどを基本としたカラーラインナップは、つい「全部揃えたい」という衝動に駆られるのではないでしょうか。尚、箱の上部は、切り離すとお皿の変わりとして使うことが可能です。

このパッケージ戦略に関する個人的見解

注目したいのは、切り離してお皿にできる箱上部のデザイン。全体で見ると違和感はありませんが、切り離すと、それ単体でもオシャレに見えるデザインになっています。イースターは春を祝う“祭典”ですが、それを意識し、食べる人々が“楽しく”なるようなデザインが意識されているのではないでしょうか。大人数で集まる際には色んな種類のデザインを揃えると、テーブルがお皿にした箱だけで華やかに見えそうです。

また、そのカラフルなパッケージは、店頭でも一層人々の目を引くことでしょう。限定商品ということで通常とはデザインの異なるパッケージですが、ちゃんと中央に「とんがりコーン」と大きく商品名が書かれているので、手に取る人はすぐに何なのかが分かるはずです。特にパーティー用のお菓子などなら、この華やかさがプラスに働き購買意欲にも繋がる気がします。

ハウス食品のホームページを見ると、プレスリリースに次のような一文が書かれていました。

「イースターは華やかな“イースターエッグ”やかわいい“イースターバニー”をシンボルに春を祝う祭典として、世界各国の家庭で親しまれています。今年はあなたのおうちでも「とんがりコーン」で手軽にイースターを楽しんでみませんか。」

ハウス食品公式サイトより引用】

まさにイースターという祝の祭典を、デザインによって表現したパッケージ。日本人にとっては、あまり馴染みのないイベントかもしれません。しかし、たとえイースターを知らなくても、このパッケージを見れば楽しさが込み上げてきて、ちょっとワクワクしてしまいそうです。

ちなみにこちらのパッケージ、公式ホームページによれば、もう1つ“遊び”の工夫が施されていました。

「6種類それぞれのパッケージで“エッグハント(卵さがし)”が楽しめます。ハウス食品ホームページの特設ページで答え合わせをすることができます。」

ハウス食品公式サイトより引用】

美味しく食べ、可愛らしいパッケージをお皿に楽しむ。さらにこのパッケージを用いてエッグハントが遊べるとのこと。お菓子を食べ終えた後は、パッケージを使って遊ぶこともできる「とんがりコーン<焼きマヨネーズ味>イースターパッケージ」。なんとなく商品を手に取った人まで、知らないうちに楽しい時間を過ごせてしまう、そんなパッケージではないでしょうか。

このパッケージ戦略から学べること

今回ご紹介した「とんがりコーン<焼きマヨネーズ味>イースターパッケージ」から、購入回数の増加(リピートの増加)を実現するパッケージデザインのヒントを得ることができます。

「とんがりコーン<焼きマヨネーズ味>イースターパッケージ」では、春を祝うイベント「イースター」と連動したパッケージになっています。

「イースター」では、「エッグハント」という遊びをします。「エッグハント」とは、卵を隠して宝探しのように卵を探す遊びで、子供と一緒に楽しみます。

「エッグハントについての詳細ページ」

「とんがりコーン<焼きマヨネーズ味>イースターパッケージ」はエッグハントに着目し、パッケージに6つの卵を「隠し」ました。そしてそれを子供たちに探してもらい、イベントを楽しんでもらっています。

そしてここからがポイントですが、6つの卵を探したら、答え合わせが必要ですが、その答えあわせは公式サイトで行うようにしています。

答え合わせのサイト

こうなると、答え合わせをするには公式サイトにアクセスすることになり、イースターというイベントから、パッケージデザイン、そして公式サイトへの連動が実現します。

さらに公式サイトでは、6つのパッケージデザインの全ての答えを公開しているので、購入者は「パッケージは6つある」ということを知ることになります。その結果、子供達が「エッグハント、もう一回やりたいから、パパ、これも買って」とおねだりするのではないでしょうか??

さらに公式サイトにアクセスすることで、とんがりコーンの新しい食べ方なども閲覧できるため、ますますイベントも楽しくなるでしょう。

とんがりコーンの食べ方アイディア

このように、イベントに連動させるだけでなく、WEBへの連動をイベントと絡ませて実現することで、新しいパッケージ戦略の展開が見えてくるような気がします。