見るほどにわかる精巧なつくり 建築遺産のパッケージデザイン

ブランドを高めるデザイン
Pocket

どこか有名な観光地や景勝地、施設などで売られているお土産を眺めると、その場所ならではのパッケージデザインを見かけることがあります。その場所にちなんだ「人」や「モノ」をモチーフにしたパッケージは、特別感があるのでよく売れるのかもしれません。中には、あまりのクオリティの高さに目を見張るものも。今回ご紹介するパッケージも、実在の建築物を忠実に再現したデザインが印象的。東京都中央区日本橋に建つ「日本銀行本店本館」をモチーフにつくられた、ときわ総合サービス株式会社の『日銀本館クッキー』です。

有名な建築家・辰野金吾氏の手掛けた「日銀本館」は、その高いデザイン性と耐震性が評価され、国の重要文化財にも指定されています。紙パッケージでは、果たしてどのように表現されているのか?詳しく見ていきましょう。



パッケージ紹介


傾斜のあるグリーンの屋根に、薄いブラウンレンガの外壁が特徴的な建物のパッケージ。建築に詳しい人、あるいは金融系の職についている人ならば、一目でこれが日本銀行本館(旧館)だとわかるデザインです。

家型のパッケージには珍しく、本をめくるときと同じ横開きになっている箱の開け方もユニーク。切れ込みに差し込まれたツメを外すと、レンガ造りの外壁部分のみが開く仕様です。その中から姿を現すのは、大きなハンドルが描かれた「黒い金庫」。金庫扉特有の、厳めしい様子がよく表されたイラストです。


金庫は引き出しのように手前にスライドさせることができ、中には1万円札を模したクッキーがぎっしり10枚。このお札型クッキーというアイデアを、さらに魅力的なものとして引き立てているパッケージデザインです。



分析と個人的見解

ちょっぴりレトロな色味や全体の造形など、細部まで忠実に再現しているパッケージデザイン。その凄さは、本物と比べてみると分かるでしょう。シンボルである丸いドームのデザイン、レンガ造りの精巧さ、正面の窓の形など。驚くほど、実物に限りなく似せられています。

さらに箱を空けると現れる黒い金庫扉のイラストも、実在の日銀本館地下1階にある「地下金庫」の入口にそっくり。ここまで実物を再現されているのは、強いこだわりを感じます。

そんな『日銀本館クッキー』のパッケージデザインには、Twitterでも多くの声があがっていました。

「日本銀行で買ってきた「日銀クッキー」。 扉のなかの金庫を開けると、、、」(@vancosamineさん)
「入れ物もクッキーも手が込んでて良き」(@wakabuuu123さん)
「貨幣博物館で日本銀行本館クッキーというのを買ってみたら、かなりテンション上がるやつだった」(@twh10555さん)
「お土産でもらった日本銀行本館クッキーがとても可愛かった。食べたら金運アップするかしら」(@dau_0さん)
「貨幣博物館で買ってきたお札クッキー!日銀を開けると金庫になってるよ楽しい!」(@ancoappleさん)
「地鎮祭のときに挨拶で持ってきたのが日銀クッキー(日銀で作ってるクッキーで開けると金庫風になっててクッキー1枚1枚は1万円の絵柄という仕上がり)でご近所さん皆で衝撃を受けた 笑」(@micha_926さん)
「貨幣博物館へ行きました お金について、歴史や成り立ちなど普段はあまり考えていませんでしたが、もっと興味を持つべきだと思いました(中略)おみやげに日本銀行本館クッキー、パッケージは貯金箱になるそうです」(@sawami35さん)


見た目が楽しい、アイデアが面白いなどの投稿が目立ちます。お土産に買って帰っても、受け取った人をきっと驚かせ、喜ばせられるのではないでしょうか。

なお、日銀本館をデザインした辰野金吾氏は、設計を手掛けるにあたり欧米諸国の銀行を14ヶ月も見学したのだとか。日本が誇る文化的価値の高いこの建築物を、紙パッケージでもぜひ手に取って眺めてみてください。



<ときわオンラインショップ「日銀本館クッキー」へ>