新しく発売されたLOTTEのシャルロッテ シリーズでは、「生チョコレート」「生チョコレート<バニラ>」「生チョコレート<フリュイ・ルージュ>」「テイスティキャラメルジュレショコラ」「ショコランタン」「ショコランタン<香るカカオ>」という6つの味が用意されています。それぞれパッケージが異なり、そのパッケージには製品写真と一緒にスイーツ店のイラストが。パッケージカラーは「生チョコレート<バニラ>」なら白色など、中身に合わせてチョイスされています。d
なお、パッケージの形状が少々違っており、「ショコランタン」「ショコランタン<香るカカオ>」の2つは正方形。他4つは横長の長方形です。よく見るとパッケージに描かれたスイーツ店のイラストは、中に店員さんが。そして、お店を訪れたお客さんや、ウサギやリスといった動物も描かれています。
分析と個人的見解
色合いやイラストは可愛らしく、どこか落ち着いてほのぼのとした印象です。パッケージにスイーツ店が描かれているのは、スイーツ店で購入するような味わいであることを伝えるためでしょうか。LOTTE Sharlotteの公式サイトを見ると、次のようなメッセージが書かれていました。
「いつも周囲に気を遣って、自分は後回しで。そんな毎日を送っていると、自分がすり減っていく気がしませんか。そんな時は、このチョコレートを自分に贈ってみてください。きっと気持ちが上がっていきますから。専門店のような味わいを、あなたの毎日に。どんなキモチにも、寄り添って。」
(LOTTE Sharlotte公式サイトより )
専門店のような美味しいチョコレートで、気持ちを楽にしてあげる。そんな気持ちが伝わってきます。ほのぼのしたカントリー調のイラストを見ると、ちょっと心が疲れたとき、つい手に取ってしまう気持ちがわかるようです。
特に可愛らしいカラーとイラストから、女性に好まれるのではないでしょうか。実際、SNSでもパッケージについて、数多く絶賛の声が見られました。
「パッケージの可愛さに惹かれてついつい買ってきちゃったシャルロッテ😁💕さすがに全種は買えなかったけどね?」(@na_chan1209さん)
「シャルロッテってチョコ買った?💕パッケージがかわいい?☺️💕💕味はチョコパイの味でした🤔💭」(@ra6_ramuchan)
「ロッテのチョコのシャルロッテってやつパッケージめっちゃ可愛い!!って思って買ったんやけどチョコにも可愛え模様がー!!ひゃぁぁあ可愛くて食べられへん!!!」(@makuramame)
店頭に並んだパッケージを見て、思わず“ジャケ買い”してしまった方も多い様子。似ているようで異なるパッケージイラストは、つい全種類を揃えて並べたくなってしまうかもしれません。箱を並べて「どれを食べようか」なんて悩んでいると、開けてしまうのがもったいなく感じてしまうのではないでしょうか。見ていると心に何かを訴えかける、そんな気がするパッケージデザインです。
このパッケージデザインから学べること
今回のシャルロッテのパッケージデザインから「O2O(Online to Offline)」について考えてみます。「O2O」とはWebサイト(On)とリアルな実際の店舗(Off)を組み合わせた販売戦略です。シャルロッテの公式サイトを見ると、商品と同じトーンで描かれたイラストの画面で、商品を店舗とした街をぶらぶらと散歩をするイメージ。さらにシリーズの各商品ごとに「パッケージのストーリー」があり、そこにこだわりのチョコレートが加わり、味覚を含めて物語を感じることができます。Webサイトや動画を見てリアルな実際の店舗に足を運んだり、その逆に実際の店舗にてスマートフォンでWebサイトを見て、ストーリーに共感して商品を選んだり、そんなオンラインとオフラインを組み合わせた販売戦略で、奥深い世界観を創り出し付加価値を産み出しているのです。ここ最近「AR(Augmented Reality:拡張現実)」によりリアルな現実空間とWeb上の仮想空間を組み合わせた事例も見られるようになりました。いつでもどこでもWebに繋がるスマートフォンを1人1台持ち歩いている今日、オンとオフを分けて考えずに一体化したプロモーションが必要ですね。