バレリーナが描かれた化粧品パッケージデザインから商品の魅力を瞬間的に伝えるデザインを学ぶ

かわいいデザイン
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美しくあるために利用する化粧品。しかし、どうせなら商品を包むパッケージにも、可愛らしさや美しさを求めたいものでしょう。パッケージデザインと自分の求めるものとのフィーリング。コスメには、そんな出会があふれています。

今回ご紹介するのは、韓国の人気コスメブランドである「エチュードハウス」の「ドリーミングスワン ベールパクト」。日本のみならず、世界中でファンを持ちます。コスメの品質のみならず、パッケージにも込められた可愛らしいデザイン性。その秘密を探ってみましょう。

パッケージ紹介「ドリーミングスワン ベールパクト」

エチュードハウスは韓国で最初のメイクアップブランド。ピンクをブランドカラーとしており、どの商品も見た目にこだわったものばかりです。「ドリーミングスワン ベールパクト」もまた、パッケージにはピンクが使われています。

参考サイト

全体的には優しいイエローカラーの四角い箱。そこに描かれた女性は、大きなピンクのリボンを身に着けています。色合いが柔らかく、あたたかみのあるパッケージデザインといえるでしょう。

パッケージ全面に描かれた女性のイラストは、商品本体に描かれているものと同じ。パッケージを開けて商品を取り出しても、ファーストコンタクトで抱いたイメージを損ないません。商品名やブランド名は控えめに。あくまでイラストをメインとしたデザインを中心に、キュートな印象を押し出しているようです。「可愛らしくありたい」そう考える女性ならば、つい手に取りたくなってしまうのではないでしょうか。

このパッケージ戦略に関する個人的見解

女性がコスメを選ぶ際、何を基準にするでしょうか。恐らく、パッケージを含む商品から受け取れるイメージと、自分自身が「こうありたい」と思い描くイメージとの一致が、そこにはあるのではないでしょうか。「エチュードハウス」の公式ホームページを見ると、次のようなメッセージが書かれていました。

「豊富なカラー、納得のクオリティー、キュートなデザイン。エチュードは世界中の「少女」をSWEETにするメイクブランドです。」

エチュードハウス日本公式オンラインショップより引用】

ここで書かれている「少女」は若い女性だけでなく、きっと「少女のように可愛らしくありたい」と望む女性すべてを表しているのではないでしょうか。そしてパッケージに描かれた女性こそ、エチュードハウスのイメージする「少女」そのもののような気がします。
さらに同サイトでは、ブランドカラーであるピンクについても次のように触れています。

「ピンク色の希望に満ちた未来へと向かう、胸のときめき。エチュードは「少女」のSWEETな夢を応援します。」

エチュードハウス日本公式オンラインショップより引用】

ピンクは未来を表し、そこには希望が満ちている。可愛らしさを追求する女性の心を、まさに体現するカラーといえるでしょう。エチュードハウスの目指すSWEETな「少女」の姿。「ドリーミングスワン ベールパクト」のパッケージには、まさにそれが込められているようです。

このパッケージ戦略から学べること

ご紹介したパッケージで着目したいのは、パッケージに描かれたバレリーナのイラストです。なぜ、このようなイラストをパッケージに描いたのか?そこを考えたとき、化粧品ならではの戦略的な狙いがあったのではないか?と感じました。

参考サイト

化粧品とは、「美しくあるために利用するもの」です。つまり、購入者である女性からみれば、「私はこの化粧品を使うとどうなるのか?」が最も知りたいところであり、化粧品に求める商品価値です。

その点を考えると、パッケージのバレリーナは、「あなたがなれる女性像」なのかもしれません(私の推測でしかありませんが)。

下記の日本公式オンラインショップでは、エチュードハウスは「少女」をSWEETにするメイクブランドと定義していますから、このイラストには「こんなSWEETな女性になれる」という意味がこめられているのかもしれません。

「豊富なカラー、納得のクオリティー、キュートなデザイン。エチュードは世界中の「少女」をSWEETにするメイクブランドです。」

エチュードハウス日本公式オンラインショップより引用】

つまり、パッケージに「なれる女性像を描いている」というわけです。購入者の女性から見れば、パッケージを見た瞬間、「あ、私こういう風になれるんだ」と感じることができますね。

あなたがいま、化粧品のパッケージ企画を考えているなら、その担当するパッケージに「なれる自分」を描いてみてはいががでしょうか?瞬間的に、化粧品の魅力が伝わるパッケージとなるのではないでしょうか?