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2017年4月1日

お土産の口コミ効果・認知拡大を実現するパッケージデザインアイディア

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旅行・出張などに赴けば、家族や友人、会社の同僚などへお土産を買う方は多いでしょう。土産物店には定番モノから新製品、ちょっと変わったお土産まで、さまざまな商品が取り揃えられています。

例えば食べ物なら、もちろん美味しさが選ぶ基準の1つになるはず。しかしインパクトという面では、見た目のパッケージデザインも大きなポイントになることでしょう。また、誰もが知る「●●に行ったならコレ」といった定番のお土産は、広く喜ばれる可能性が高まります。

今回ご紹介するのは、岡山土産としてまさに定番と言える廣榮堂の『元祖きびだんご』。160年の歴史を誇り、見たことがある、あるいは味わったことのある方は多いでしょう。しかし『元祖きびだんご』は、そのパッケージも実に特徴的です。

パッケージデザインの紹介

『きびだんご』といえば、童話の「桃太郎」を思い浮かべる方は多いでしょう。まさに岡山は、この「桃太郎」の伝説が生まれた地とされています。お土産としての『きびだんご』にも、その語り継がれてきた歴史があるのかもしれません。

パッケージの写真は下記サイトをご覧ください。
参考写真 (http://www.koeido.co.jp/item_kibidango_1.html)

『元祖きびだんご』のパッケージを見てみると、桃太郎や犬、猿、雉、そして鬼といった、童話でお馴染みのキャラクターが可愛らしく描かれています。親しみやすいイラストはとてもカラフル。どれも同じまん丸い顔ながら、各キャラクターの特徴が出ています。『元祖きびだんご』は白い包みのため、特にその鮮やかな色が目立ちます。

尚、『元祖きびだんご』には同じシリーズとして、『黒糖きびだんご』『海塩入りきびだんご』などの種類も。また、季節によって限定品も販売されており、それぞれパッケージが異なります。さらにパッケージを開けて中身を取り出すと、きびだんご1つ1つが個包装になっており、それぞれキャラクターがデザインされています。

このパッケージデザインに関する個人的見解

『元祖きびだんご』のパッケージといえば、やはりカラフルな桃太郎の登場人物を描いたイラストが特徴的。子どもから大人まで、年齢を問わず親しみやすいイラストではないでしょうか。

歴史ある商品ということもあり、それを見ただけで「『元祖きびだんご』だ」と分かる方は多いはず。可愛らしく、あどけない表情のキャラクター達です。SNSを見てみると、パッケージやキャラクターについて次のような投稿が見られました。

「元祖 廣榮堂のきびだんご。きび粉や水飴使用でモもちもち食感。子供の頃から慣れ親しんだ味。パッケージも個包装も桃太郎や鬼の可愛らしい絵があってほのぼの?♪」(@garden680117さん)
「きびだんごパッケージも可愛いしモチモチで美味しかった」(@SuzunaAo15さん)
「地元が岡山の子からきびだんごお土産でもらった。笑パッケージかわいすぎるだろ(-_^)笑こりゃ仲間になって鬼退治にいかないかんなー爆笑」(@takutaku_1113_さん)
「香川県に行ったのに、岡山県のお土産買ってしもーた(; ̄O ̄)最寄りのスーパーでも買えるのに。大好きだから。つい。。パッケージは五味太郎さんの絵です。かわいいので、県外の方へのお土産に喜ばれます。」(@mahalo8877さん)

桃太郎という誰もが知る童話のキャラクター。やはり、パッケージに対しては「可愛い」という感想が多いようです。イラストを描いた方の名前までご存知という方もいらっしゃり、その知名度が伺えます。

個包装のため、お土産にも重宝する『元祖きびだんご』。箱から出しても1つ1つの包装へさらにイラストが描かれているので、たとえ1つだけでも、受け取ればきっと喜ばれることでしょう。

例えばオフィスで自席に戻った際、お土産にきびだんごが置かれていたら。そのパッケージデザインを見て、ちょっとほっこりしてしまうのではないでしょうか。お土産として“配る”という観点からも、しっかり考えられたパッケージデザインと言えそうです。

このパッケージデザインから学べること

今回のきびだんごのパッケージデザインから、「お土産の認知拡大を実現するパッケージアイディア」を学ぶことができます。

お土産商品の認知拡大を実現するには、「お土産を渡す人・もらう人」が、できるだけたくさんの人に口コミをするというのが、大きなポイントの1つになります。特にお土産をもらった人が、自分の周りの家族・知人に口コミするという点は、非常に重要です。

ここに焦点を当てた時、元祖きびだんごには、口コミ発生の工夫が随所にみられます。

1つ目の工夫は、「個包装」です。きびだんごを「個包装」にすることで、配りやすくなります。当然、物語との連動性もそこにはあり、まるでももたろうになった気分で、家族・知人に配ることもできます。

2つ目の工夫は、「個包装のデザイン性の高さ」です。キャラクターをそれぞれの個包装にデザインすることで、遊び心もくすぐれます。例えば、犬のデザインがされている個包装を渡す時に、「あなたは犬役ねー。」と言ってきびだんごを渡すと、「仲間になれってこと?私、犬かよー(笑」のようなイメージで、会話が弾みます。

事実、Twitterでは、「takutaku_1113_」さんが「もらったら仲間になって鬼退治にいく」というようなツイートをしていますが、まさにその遊び心をくすぐられたのでしょう。

そして最後の工夫としては、「物語との連動性」です。そもそも、ももたろうは、きびだんごを犬・猿・キジに配り、仲間になってもらって鬼退治に行くというお話です。そのため、物語の中では、きびだんごは「配るもの」なのです。

そう考えると、お土産も配るものですので、物語との連動性が高いです。その結果、「ももたろう発祥の地 岡山」、「ももたろう」、「仲間集め」、「きびだんご」、「岡山のお土産」というキーワードに連動性が生まれ、「お土産を配る行為」がより楽しくなります。

きびだんごを個包装にしてデザインを加える、たったこれだけのことですが、それにより、商品の背景にある物語との関連性を高め、お土産品として配りやすくしているように思います。

配ることが楽しくなると、より口コミ効果も大きくなる、そんな狙いがこのパッケージデザインにはあるように思えます。

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