女性ならば、誰しも「美しくありたい」と思うもの。しかし美に対する思いは、人それぞれ異なります。コスメティックのパッケージは、まさにそんな思いと各ブランドのコンセプトとを確かめ合う、最初の接点と言えそうです。
今回ご紹介するレ・メルヴェイユーズ ラデュレの「フェイス カラー ローズ ラデュレ (ミニ)103 ジョルジナ」は、ブランド3周年を記念して販売された限定フェイスカラーです。花びらを模したチークカラーを包み込むのは、可愛らしくも清楚さの感じられるパッケージ。いったい、どのようなコンセプトを人々に投げかけているのでしょうか。
ご紹介するパッケージ「フェイス カラー ローズ ラデュレ (ミニ)103 ジョルジナ」
レ・メルヴェイユーズ ラデュレはパリの人気ブランド。日本国内にもファンを多く持ちます。筒型の「フェイス カラー ローズ ラデュレ (ミニ)103 ジョルジナ」のパッケージには、四つ葉のクローバー、ハート、そしててんとう虫などのイラストが描かれています。優しいタッチのイラストは主張しすぎず、フタ中央にある「3ans」の文字をむしろ引き立ててくれているようです。チークカラーを使い終えたら、小物を入れて飾っておいてもインテリアとして映えるのではないでしょうか。
「フェイス カラー ローズ ラデュレ」はブランド3周年を記念した商品というだけあり、パッケージデザインにもこだわりを感じます。さらに限定ということも相まって、ユーザーからは高い人気を誇るようです。
フタを開けると、バラの花びらの形をしたラベンダー色のチークカラーがその姿を見せてくれます。
フタはパッケージ本体の下へお皿のように置くことが可能。フタに隠れていた黄金の筒側面が、クッキリとして気品あるチークカラーにマッチしています。フタの側面に描かれたイラストたちは、そこに“可愛らしさ”を添えてくれているように見えるでしょう。
このパッケージ戦略に関する個人的見解
女性が美を追求し、それを表現するうえで欠かせないコスメ。イメージを膨らませながら、自らに合ったコスメを常に模索している方も多いでしょう。
1862年に創業された、パリの老舗パティスリー「ラ デュレ」。公式ホームページを見ると、そのブランドコンセプトについて次のような一文がありました。
「革新的なスイーツのみならず、それを供する文化そのものを新たに想像していく」
【レ・メルヴェイユーズ ラデュレ公式サイトより引用】
パティスリーとして世界中に愛されてきた実績。そして、その思いを込めたコスメティックとして、「レ・メルヴェイユーズ ラデュレ」は誕生したのです。
「メルヴェイユーズ」という言葉は、
「王政時代を生き抜いた貴族としての誇りを捨てることなく自らの感覚を信じ抜き、自身の魂の純度を高めながら、独自の風潮を生み出していました。それが、『メルヴェイユーズ』です。」
【レ・メルヴェイユーズ ラデュレ公式サイトより引用】
とされています。日本語では「素晴らしい」「風変わりな」を意味するとのこと。「フェイス カラー ローズ ラデュレ」のパッケージは、華やかでありながらどこか気品が溢れています。それこそが、「ラ デュレ」の美に対するこだわりなのでしょう。
このパッケージ戦略から学べること
今回のパッケージでは、「ブランドコンセプトをデザインでどう魅せるか?」を学ぶことができます。
圧倒的に五感を刺激し、女性を本能的に魅了するものでなければ真に美しいとは言えない
【レ・メルヴェイユーズ ラデュレ公式サイトより引用】
上記のように、公式サイトでは「五感を刺激する」とありますが、その刺激の工夫の1つこそが、パッケージを開けたときに現れる「バラ」ではないでしょうか。まるで本物のバラがそこにあるような演出です。
ここからは私の想像でしかありませんが、パッケージを開けると、そこに咲き誇る一輪のバラは、「もっとあなたは輝けるはず」と訴えかけているようにさえ見えます。もしかすると、これが「ラ デュレ」が女性に伝えたいことなのかもしれませんね。
パッケージデザイン(パッケージの見た目)だけでなく、開けたときに「どう魅せるか」というこだわりが、このパッケージデザインには込められているように思えます。
そのこだわり、工夫こそが、「ラ デュレ」のブランドイメージを構築しているのではないでしょうか?
<写真URL>
http://malena.jp/news/221.html
http://www.cosme.net/product/product_id/10036185/pictures/color/4432652